梅雨があと一週間であけようかというある日。二週間ほど雨が続いていてひさしぶりに翌日の1日だけに天気予報に晴れマークがついた。
その日の夜、友人に連絡してみた所、夜になら来れるということだった。1時間ごとの天気で見ると夜に雨マークがついてる時間帯があった。懸念材料は多かったが、長く続く雨にフラストレーションが溜まっていた。
BBQのお肉を朝買わないと時間が足りなくなるが、お肉を買ってしまったらやらないわけにもいかないので雨天決行とすることにした。翌朝、10時頃に近くのコストコに行き素早くスペアリブを買って家に戻った。
夕方、肉料理の定番クレイジーソルトと、アウトドアスパイスほりにしの辛口を使ってスペアリブの味付けをすませて出発した。ちょうどキャンプ場に着いた頃雨が降り始め、あっという間に大雨になった。
天気予報では2時間ほどで止む予定だが、2時間を待った上にそこから準備となると夜中に終わるかどうか。雨足が弱まったタイミングで素早く二人でタープを立ち上げ、Weberグリルを持ってきてすぐに炭起こしを始めた。足元は泥でぐちゃぐちゃになっていた。動き回った後が踏み固められるどころか、泥化して滑る上に沼のように足が軽くとられる。
炭に火が回った頃雨も止んでいた。早速スペアリブを焼き始めた。調理時間は2時間ほどかかると見ていたが、すでに夜中になっていて、早く焼いてしまいたかった。グリルの中央に専用のアルミ皿に水を入れて160〜180度で1時間ほど焼いた後、アルミ皿を取り出し、炭を追加し15〜20分ほど直火で焼き目をつけた。
綺麗に焼き目がつき、中もしっかり火が通った。この大きさの肉を自分たちで焼けるのはめちゃくちゃ楽しい。次はどんな塊肉が焼けるだろうかと楽しみになる。
スペアリブをみんなで食べ終えた後はすぐ片付けに入った。なるべく最小限の荷物にしていたが、椅子の足などに泥がついたせいで片付けが思っていた三倍くらい苦労した。だがみんなの協力のおかげでその苦労はかなり軽減された。
荷物を全て積み終え、今すぐにでも寝たいくらいだったが家まで運転しなくてはならない。動きっぱなしで、休憩などほぼないから夜開始の夜解散はきつい。少し憂鬱だったが今回はみんな途中まで帰り道が同じだったので車三台、夜中のガラガラの道を自由に走りながら帰った。地元感あふれる時間が楽しく、眠気になんとか耐えることができた。
家に帰ってきたのは朝４時。空はどんよりしつつも少し薄明るくなっていた。荷物をしまいたかったが、マンションなのでこんな時間に道具を家の中まで全部運んでいたら物音が迷惑になる。寝て起きてからやらなくちゃいけない。とても面倒だ。
新しい事に挑戦するとき、ひどく段取りが悪くなる。だが今後の課題を明確にし改善していくのは楽しいし、何より挑戦が人を成長させる。たかがBBQだがシャワーを浴びながらそんな事をぼんやりと思っていた。
