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奥多摩湖 ひとり旅夜の山道でトラウマ体験

奥多摩湖

6月の新月の日、天気が良く星がよく見えそうだ。長野県でも星空見るつもりだが、私の地域からだと比較的アクセスが良く奥多摩で綺麗な星空が見えればたまに天気の良い日は星空を見に行こうかなんて考えていた。

長野県に行く途中に奥多摩によって星空撮影をしがてら休憩をして、それから長野に向かう予定だった。奥多摩湖では東京にも関わらず綺麗な星空が観れると色々調べた結果かなり期待していた。私の家からだと2〜3時間はかかるがここで満点の星空が見れるなら通えるくらいの位置関係で、期待値はかなり高かった。

今回は洗車や事前の準備は何もしていなくて荷物は少なめで適当に用意して出発した。家を出てすぐガソリンの補給をした。今回は出発まで何もノータッチだったからまずはガソリンを入れるところから。

ガソリンを入れながらボーっと頭の中で荷物の確認をしていて気づいた。GoProの予備バッテリーや三脚など諸々入れたバックを丸々忘れていた。家に戻りバックを持って再出発。ガソリン入れてからの出発で本当によかった。危うく全てが台無しになるところだった。

何度も信号で止まり面倒な道を通ってやっと奥多摩湖に着いたGoogleマップに従い薄暗い道を走ったが目的地まであと10分程度のところで夜間通行止めになっていた。引き返して簡易的な駐車場があったので車を止め長野県方面に適当に目的地設定をしてすぐに出発をした。時刻はすでに深夜2時で車すら通らず人の気配が全くしない。代わりに薄暗くどんよりした闇と木々に囲まれてどこか不気味な雰囲気が漂っていた。一人で心細く少し怖かったが本当の恐怖はまだこの先の道に潜んでいた。

少し進むと道が広くなって車を止められるスペースがあったので、奥多摩湖の目的地は行けなかったがせめて星空の写真だけは撮っておこうとかなり怖かったが真っ暗で不気味な道路に出て星の写真を撮った。

あまりに真っ暗で怖くて車に戻った後体が震えた。写真を撮るために止まって外に出た、何か起きた訳ではないがそれだけの行為に恐怖が強すぎて後悔した。

それからは車を止めないようにひたすら走った。

途中から恐怖で記憶が飛んでいるのだが、恐らくカーブが多くて暗かったせいで携帯のナビを見る余裕が多分なかった。気づけばあたりは真っ暗であたりは闇に覆われていて対向車とすれ違う事もない。自分が乗っている車の明かり以外の光が何も見えない。

携帯のナビを見ると知らないうちに圏外になっていた。全く気づかなかった。数キロ先を曲がるという表示だったはずだが、数十キロを曲がるという表示に。つまり数十キロはこの道を走ることになる。

そうしていつの間にか他の車にも出会わない山奥にいて引き返す事もできず、明るい道に出る事もできずただひたすらに必死で走った。

あまりの恐怖に喉はカラカラに乾き、目は見開き歯を食いしばった状態で必死だった。止まって休憩する気すらなれない圧倒的な暗闇。鹿を10数匹みたが道路の真ん中にいるのを見た時はびっくりして少し叫んでしまった。

終わりのない恐怖に感じた。完全にトラウマだ。あそこでもし何かあったら。カーブや鹿で事故を起こしていたら携帯で助けは呼べたのだろうか。運良く電波が入り呼べたとして何時間待てば助けは来れるだろうか、、そんな事が運転中に頭をよぎる。

中走っていると車の部品など金属のガラクタがかなりの蝶集めて積んである所があった。あそこに誰かが居たのだろうか。唯一人間が居た痕跡のある場所だったが不気味だった。

人はやはり暗闇が怖い。街明かりが見えず人の気配のない終わりなき闇は地獄そのものなんじゃないかとすら思う程だった。なんとか1時間ほど走り切ってやっと光が見えた。安堵し山道を下ってコンビニで軽く休憩をした。軽い吐き気がして食欲は出なかった。

ガソリンはたっぷり入れていたので本当に助かった。あそこで切らしたらどうする事もできない。一晩明かすのはきっと無理だ。恐怖できっとどうにかなってしまう。

コンビニに着くまで暗くて気づかなかったが夜明けは近かった。

この後もしばらく運転を続け長野県に向かった。安堵し涙が出そうになる程怖かった、心霊体験にあった訳でも無いのに。

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