私は密かに友人達を集めて大人数で賑やかにキャンプ飯を囲う計画を立てていた。企画者であり私自身でみんなに招集をかけるからには失敗は出来ない。そのため今回は今までのおさらいと、これまでの経験を踏まえた実験。私の中の確認の為のBBQだった。
前日に友人と話しスペアリブができるまでの繋ぎ、サブの料理が欲しいという話になりアヒージョを作る事になった。今回は前日の夜にスペアリブの仕込みを済ませてみた。前日に真空パックから出して良いのか不安だったが当日はアヒージョの買い出しもあるし、前日に仕込みまで終わればあとは持っていくだけ。今後もかなり作業が楽になる、これも今回の実験のうちだ。
スペアリブの薄皮に箸を入れ込み肉から剥がす。基本の下処理だが前回はやらなかった。これもずっと気になっていた事だったので次回のイベントの前に試しておきたい事だった。
そして前回薄かったスパイスを多めにかけてみた。思っていたよりもいっぱい出でしまい濃すぎるのではないかと少し不安になったがある程度伸ばしそのままラップをして冷蔵庫へ入れた。
当日、昼の3時を少し過ぎた頃に買い出しを終えスペアリブを焼く準備が整った。早速火にかけ携帯のストップウォッチ機能を使い時間を測り始めた。友人達はアヒージョに使う具材の下処理を始めた。
私はその間、二日前に使ったダッチオーブンを洗った。普段なら使った当日に持ち帰り洗っているが先日はお酒を飲み、友人の家に道具一式を置いたまま歩いて家まで帰ったためすっかり忘れていた。友人とは中学からの付き合いで同じ地区に住んでいる為こうやって気軽にBBQができるのだ。
鳥の丸焼きをやったダッチオーブンだったが、食べ終えた後キッチンペーパーでしっかり引き取っていたためすぐに洗い終えた。すでに火起こし機で着火しておいた炭を焚き火台にのせダッチオーブンを火にかけた。鋳鉄で出来ているダッチオーブンは水に濡れたままにするとすぐ錆びる為なるべくすぐに乾燥させる必要がある。
ダッチオーブンが乾き内面にオリーブオイルを馴染ませメンテが終了したので、友人たちにアヒージョの調理をはじめてもらった。携帯のストップウォッチを見るとちょうどスアリブを焼き始めてから45分経っていたのでひっくり返し蓋を閉め、ストップウォッチのタイムにラップをした。
それからは米に水を入れ浸して置いた。それから常にしっかりと着火した炭を切らさないために炭起こし機に炭を追加して一通りやることを終え休憩した。それからしばらくしてアヒージョが完成した。
ニンニク、ベーコン、エビ、アスパラ、マッシュルーム、アヒージョの素。シンプルな具材にシンプルな調理法のアヒージョだがこれがまた美味しい。3人で食べるとあっという間に無くなり、汁だけが残った。
ジャン負け(ジャンケンで負けた人)が近くのコンビニまで食パンを歩いて買いに行くことになったが私はスペアリブの様子を見ていなくてはならないので友人に行ってもらった。コンビニまでは片道10分もかからない。しばらくして食パンを片手に友人が帰って来た。早速みんなでパンを汁につけて食べた、これまた美味しい。具材の旨味とアヒージョの素がオリーブオイルに溶け込み食欲が止まらなかった。流石に油を飲んでいるようなものでパンも2枚食べたので満足した。
アヒージョを食べ終えた頃、スペアリブを焼き始めてから1時間半経過したのでBBQソースと蜂蜜をかけアルミホイルで包んで再びグリルに入れ蓋を閉めた。
それから一時間後やっと仕上げに入った、アルミホイルから取り出しBBQソースを塗りなをし直火でソースごと焼き上げる。
身が引き締まった肉は骨を露出させ焼き上がりの柔らかさ故骨を軽く引っ張るとすっぽりと抜ける。
今回は前回スペアリブを食べていて欲しいと思った米を炊いた、今回は食べる物も少なかった為腹の足しにする意味合いもあった。更に次回米を綺麗に炊き上げるために、自分の勘のみでうまく炊けるかどうかを試したかったのだ。
結果は完璧な焼き具合。表面に薄らとおこげができ米にも止まりがあり、鍋にくっつく事もなくすんなる取ることができた。おこげのおかげでお米にまとまりがありお箸で簡単に救い食べることができた。常温で一時間以上水に付けておき、適度な水の量を追加し上火を強めに一時間近く火にかけた。その間蓋を開ける事は一度も無かった。
スペアリブの実験の結果はよく分からなかった。薄皮の有無で違いは感じなかったし、スパイスの味もさほど感じる事はできなっかった。これに関しては正直少し落胆した。データとしては不十分だがスパイスに関しては今回の量では少ないということだけは分かった。まぁ恐らく皮の有無はスパイスが馴染みやすくする為だろうから効果を感じなかったのだろう。
今回は特に失敗する事もなく上々の出来で自分の培った勘が正しいことが確認できたので全体としての成果は十分で、次回のイベントに気合が入った。