3月の終わり、人生で初めて美術館に行った。東京にある美術館で事前予約し、昼飯を食べる場所だけ調べ友人とぷらっと行ってきた。学生は入館料無料で入ることができる。webで事前に予約をして、当日学生証を提示するだけで入館料が無料になる。無料で美術館に入れるのだから学生は行くべきだろう、失うものが無いどころか得るものが圧倒的に多い。
私は今まで美術館に興味があまりなく、行ってみようと思うことすら無かったが、たまたまインスタグラムで流れてきた美術館に目を惹き興味を持った。センスの良いものに触れる事は大事で、きっと美術館はそのセンスの良いものが集まる場所なのだ。
アーティゾン美術館は東京駅から徒歩10分ほどで着くことができるが、駅構内は慣れていないとわかりにくいので余裕を持って到着した方がいいだろう。
中に入って受付を済ませると6階に案内された。6階に上がりエレベーターを出て目の前に綺麗な絵が大きく出ていて、フロアの端には大きめの美術品が少しだけ飾ってあった。
作品が飾ってあるフロアに入るとそこは急に静かな空気に包まれていて、落ち着いた照明に派手な色をした壁に絵が飾ってある。美術館が初めての私は若干の緊張感を覚えながら作品を見ていった。このフロアは肖像画が展示されているが写真のように綺麗な絵や、独特な描き方をしていて意味深な雰囲気を感じる作品など様々な作品がある。
海外の作家を参考にして描いている日本人の画家が多い時代のようだった。アーティゾン美術館の公式アプリを入れると作品の紹介が聞けるようなのだが私達はその事を知らなかったためイヤホンがなく、聞くことができなかった。これから行くならイヤホンを持って行くといいだろう。
ワクワク感を覚えながらもなんというか、理解を超えた物でどう楽しんだらいいのかよく分からないままじっくり一つずつ作品を見ながら回っていった。
友人は歴史の背景などを考えながら描かれた年代と歴史を照らし合わせる事によってより深く作品を理解しようとしていた。歴史を知っているのと知らないとではきっと面白さはまた違うのだろう。
ここがインテリアのフロアで直感的に楽しめる雰囲気になっていた。奥にある黒い美術品は綺麗な光沢があり、周りにあるものを写し込むが丸いので写っているものが歪んで見えて面白かった。
どの作品も何が凄いのかよくわからず凄さを理解しようとじっくり観察して考えるも頭が疲れるだけでなかなか理解に至らなかった。フロアごとに壁の色は変わり、階ごとに天井の色が変わりそれぞれが全然違う雰囲気になっている。
色合いが綺麗だったり構成が何となく綺麗だったりという感覚はあるが芸術が何かはやはりわからない。きっと色々なアートを見る事によって研ぎ澄まされて行くのだろう。
エスカレーターで降りた後、展示フロアと逆の方にも美術品は展示されていた。空きスペースを埋める程度で、ついでに見るくらいの物ではあるが直感的に凄さが伝わり、リアルな形や質感がありこれもまた楽しむことができる。
写真をいっぱい撮ってはいたのだが、載っけすぎても行く時の楽しみが減ってしまうと思うのでこのくらいで。後は実際に行って自分の目で見て欲しい。
作品を見終わり、ちょうどお昼なので事前に決めていた昼飯を食べに美術館を出て15分ほど歩いた。東京駅周辺を歩く事はなかったので何となく友人と新鮮さを感じていた。東京駅のすぐ近くのビルに入っているラーメン激戦区というところで、私たちは千葉県の名店とみ田をチョイス。
流石の美味しさで濃厚なスープの味と弾力のある麺が絡んで手が止まらない。麺と具を食べ終わればスープ割りをしてもらい、余すことなくスープを味わうことができる。餃子は皮が分厚く中身はぎゅうぎゅうに具が詰まっていて今まで食べた餃子の中でもダントツに美味しかった。お腹も満腹になり味も量も最高の満足度だった。
食後はカフェでゆっくりしようと思ったのだが、屋上庭園があるという表記を見つけ屋上へ直行。見晴らしがよく、広くて風が気持ちいい。食後の休憩にちょうどよく、車や人の通りを見ながらのんびり会話を弾ませた。
美術館には行ったことが無かったので入りとしても最高の日だった。アクセスもよく、色々と満喫できた。これから旅先に行った時なんかにも機会があれば美術館に寄ってみたいと思う。きっとそうする事によってどんどんセンスが磨かれ、より一層アートの面白みが分かるのだろう。